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山口班

BVOC放出とストレス耐性を連動させるエピゲノム分子基盤の解明

研究代表者

山口 暢俊(奈良先端大・准教授)

Nobutoshi Yamaguchi

研究分担者

メンバー

川勝 泰二農研機構・上級研究員)

西尾 治幾滋賀大・助教

遺伝子の発現はゲノムの本体であるDNAの配列だけでなく、DNAの化学修飾やDNAが巻き付くヒストンタンパク質の化学修飾といったエピゲノムの情報にも大きく依存することがわかっています。これまでに私たちは、高温や乾燥などの環境に応答して植物が耐性を得る際にヒストン修飾が重要な役割を果たすことを明らかにしていました。BVOCが放出された後にも植物がストレス耐性を得ることがわかっていますが、その2つがどのようにして連動するのかという分子基盤は不明のままでした。

 

そこで私たちは、植物がBVOCの放出した後にストレス耐性の獲得する背景にあるエピゲノムを介した遺伝子発現制御機構を明らかにする研究を行います。まず、BVOCを放出する形質転換植物、BVOCで処理をできる培養器で生育した植物、BVOCのリアルタイムに計測データと紐付けされた野外で採取された植物を用いて、網羅的に発現変動遺伝子を同定します。発現変動遺伝子のプロモーター上に存在するシス配列とトランス因子を特定し、BVOC放出の時系列に沿ったトランス因子の網羅的結合解析、およびエピゲノム解析を行います。また、モデル植物を用いて、シス配列とトランス因子を改変して、ストレス耐性の変化を調べる実験も行い、BVOCの放出とストレス耐性の獲得を連動させる分子基盤を解明します。さらに様々な植物種において、シス配列やトランス因子、およびエピゲノム変化が同様のメカニズムで起こるかどうかを比較することで、その経路の独自性や保存性の解明も目指します。

班の概要

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